昨日は、イギリスは28℃で、かつイギリスの夏は紫外線が凄くきついので、娘は学校から家に帰って来てボケっとしていました。
そんな娘に、
「ねえ、英検の面接での、学歴と職歴がどっちが大事かっていうの、もし企業の面接官だったら、なんていうっていうやつどう答えたの?」
と聞いてみました。
その所、娘は
「職歴が大事だと思います。なぜなら、学歴であれば、その学歴がいつごろ取ったにもよるからです。例えば、その学歴が結構前にとっていたもので、その時習った事や学習した事が、既に古くなっているものであれば、その企業にとってはその学歴が必要かどうかはわからないと思います。でも、職歴であれば、その時の直近の職歴が会社にとって必要かどうかがわかると思うので、私だったら職歴が大事だと思います。」
と答えたよ。
と言っていました。思わず、娘に、
「そんな事即興で言えたの?しかも英語で?はー、ママはそんな事考えられもしないかも。凄いねえ。」
と言ってしまいました。
しかし、そんな事が即興で言えたりもするのに、本当に簡単な事ができなかったりしますし、色んな常識を教えていかなければならない事が多いです。これがやはりASDである事なのだと思います。頭ではわかっていても、なかなか実行に移す事ができません。
例えば、娘の凄く苦手な事に、ドアを他の人の為に押さえていてあげる、という事があります。
イギリスは、列をきちんと並んで待つという事と、このドアの開閉のマナーだけは、徹底的に小さいころから子供に叩き込みます。
どこか、必ずドアがあると、他の人が来そうな時は、きちんと押さえてその人が通り過ぎるのを待ちます。そして、その人が、笑顔で
有難う、というと、必ず、どういたしまして、という笑顔を作り、スマートに自分もドアを通りすぎる、というものです。
しかし、これは、娘は本当に出来ません。きっと、シングルフォーカスの娘にとっては、歩くという行為にフォーカスされている為に、前を歩いて来る人の為に、わざわざドアを開け、そして待ち、そして笑顔ですっとドアを押さえる、というマルチタスクが難しいのだと思います。
今回、ロンドンに行っている時に、娘に、「ドアの開閉は、イギリスという国の「部族」に受け入られるためには、凄く大切な事だよ。ドアに近づいてきたら、ドアが来た!ドアが来たと思って、よし、そのタイミングだ、と思って!」という話をして、ドアが近づくたびに、「大事な部族への入門編が来た!これはイニシエーション!よしいけ!娘!」などと騒いで練習させていました。日本語が通じない国で本当に良かったです爆
昨日、読んでいた記事に、小島慶子さんが、40過ぎてADHDと診断された事についてのご自身のエッセイがありました。
その中に、「普通の人がオートマ運転なら、私はマニュアル運転」というくだりがあって、なるほどなあと深く納得しました。
普通の人が、他の人が見たらパッとわかるものを、いちいちギアを入れ替えながら理解していくという違い、、。本当にこれは、娘にも当てはまる事だと思います。
親として出来る事は、そのギアを入れなければいけないんだよ、ギアを入れるタイミングなどを意識させる事なのだと最近思います。それは、例えば、最近人とあいさつするときは、ギアを入れて「演技」を入れる、そして、どうしても人より遅れてしまいがちな所があるので、その時は、又ギアを入れて、「お待たせしました」と言う、など。
そのギアを入れる事、パターン化して覚えさせていくこと、が当面の課題なのかなあと思います。夏休みがあと2週間程でくるので、夏休みはそれに取り組んでいこうかな、と考えています。